アスベストの検査について

アスベストは鉱物質であり、過去に建設業界で広く使用されていました。しかし、その粉塵は健康に悪影響を与えることが知られており、特に肺がんやアスベスト繊維症といった疾患を引き起こすことがあります。このため使用を禁止または制限されている国もあります。海外において全石綿が原則禁止となった時期は特に欧州の国々が早くアイスランドとノルウェーとオーストリアが1983年~1990年に、オランダとイタリアとドイツが1991年~1993年に、フランスとベルギーと英国が1997年~1998年に、チリとアルゼンチンとオーストラリアが2001年~2003年に、EU(25カ国)が2005年です。

検査については、建物や施設内にアスベストが存在するかどうかを確認するために行われます。この検査は、専門家によって行われ様々な方法があります。一般的に表面に対象物質を含む材料が存在する場合は目視検査が行われます。このような場合、専門家は材料の構造や見た目などからその存在を確認します。

また、表面に対象物質が見つからない場合は、空気中にアスベストの粉塵が存在するかどうかを確認するために、空気検査が行われます。この検査では、空気中に存在する粉塵をサンプリングし、分析することによってアスベストの存在を確認します。さらに、対象物質が含まれる場合は、詳細な評価が行われます。このような場合、物質を含む材料をサンプリングし、顕微鏡などを使用してその繊維を評価することがあります。

この評価によってリスクを評価し、必要な対策を講じることができます。