アスベストとは、石綿とも呼ばれる鉱石の一種です。日本がまだ昭和の時代だった頃には、耐熱性や防音性に優れているという点と手頃な価格であることから多くの建築物に使用されていました。ところが、このアスベストを吸い込むことで肺線維症に陥ったり、悪性中皮腫、肺がんといった疾患を引き起こすことが判明したのです。その結果、2006年には製造・輸入・建造全てにおいて使用が禁止されました。

このため、現在建築物を解体または改修する際にはアスベストが含まれていないか、調査・分析する必要があるのです。分析などは専門の機関に依頼することで行うことが出来ます。さまざまな企業が調査または分析のサービスを実施していますが、信頼出来る機関に任せることが大切です。アスベスト分析は、法令で定められた方法があります。

正しい含有率測定方法で調査を実施している機関かどうかをホームページなどで確認した上で、依頼することは非常に大切なことです。分析結果は、建築物を解体する前に公的機関に提出する義務があります。せっかく正しいデータを手にしたとしても、報告書の正しい作成方法を知らなければアスベストの調査が完了したことになりません。調査機関の中には、データに基づいた報告書の作成を請け負う企業もあります。

実際に認可された実績も提示してあるので、信用出来る機関に調査結果報告書の作成を依頼しましょう。基準や提出の頻度は、しばしば法律によって変更されることもあります。この変化に対応出来るかどうかも、調査機関を選別する際の材料として考えるべきです。