アスベスト分析は熟練した技術が必要

アスベストの微細な粒子を検出することができるアスベスト分析は、顕微鏡を利用して細かな物質を検出することができるため、一般的な目視での調査では発見することができなかった場合でも、確実に、その状態を判断することができるものと注目されています。そのため目視で発見することができなかった場合でも、より確実な判断方法と言われることも多いのですが、これを適切に行うためには熟練した技術が必要であり、これを持たない人が顕微鏡を使用して分析を行っても、必ずしも確実な結果を得られるものではありません。アスベストの粒子は非常に軽く風によって飛び散るものであることから、顕微鏡を使用しても必ず発見することができるとは限らないためです。空気中の1部のサンプルを抽出し、これを分析してもその中にアスベストが含まれていなければ確認を行ったことにはならず、また現実的に建物の中のすべての空気を抽出して確認することも不可能です。

適切な調査を行うためには科学的根拠に基づいたサンプルの抽出の必要性があり、また実際の分析も具体的な根拠に基づいてそのサンプルの抽出量や回数などを決めることが必要となります。アスベスト分析で正確な結果を得るためには、熟練した技術を持った技術者の存在が必要不可欠であり、同時にこれらの技術を駆使して効果的な調査を行うことができることが重要です。単純に目視検査で発見できなかったからといって行うものではなく、適切な根拠に基づいて行うことが重要なポイントとなっています。